不器用だけど

しがらきに入って、七ヶ月が経過。
母が他界して半年。
19日の日曜日、故郷の米子にて納骨式に参列。

我が青春時代を過ごした出身校
汗と土埃にまみれてボールを追った
別名「ハカシタ」と呼ばれた古いテニスコート。
偶然にも、そのまさにすぐ「上」にある
お寺の墓地に納められた。

父が万感の思いを込めて
石見(いわみ)の石材屋にお願いした墓には
『球技ひとすじ』と、一生を刻んだ墓誌が脇にあった。
バスケットボール、バレーボール、テニス、ゴルフ・・・
年を経る毎に、球はどんどん小さくなったけれど。

「もーけ、そげなことまで、書かんでごせやい。」
(もう、そんなことまで書かないでよ・・・)
と、照れくさそうにしている
母の声が聞こえてきそうだった。

日々、生きていると色んな出来事に遭遇する。
我が身に起こる苦労。
衝撃的なこと、面倒臭いこと、
情けないこと、腹ただしいこと、悲しいこと
嫌なこと、もろもろ。

そんなことがあった時に、どう、対処するのか。
どんな言動で、どう解決するのか。

「他山の石」とは、よく言ったもの。

心は毅然として、ぶれないでいたい。
顔では泣いたり、笑ったりしていても
我が信念は、貫く。
いつか、わかってもらえる日が来ると信じて。
決して、逃げない。

どんなに逆風で、どんなボールが来ても
打ち返す方法はある。

何でも、受け止めてやる。
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# by irdecopas | 2009-07-21 12:04 | 東京生活 mi vida Tokio

カリフォルニアの稀カベルネ

ハッキリ言って、『ワイン狂い』。
ワイン好きのレベルを超えている。
嗜好品であるそれを
生業にできるということは、そういうこと。

一体、何が出て来るのか・・・
時々、密かに驚いている。

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Silver Oak 1998
Alexander Vallay

「銀の樫」という名の赤。
親しいお客様の結婚記念日に、店主がお祝いで開けたワイン。
カベルネソーヴィニヨン100%、少しご相伴に預かったら・・・

10年超の熟成を経て、とても素晴らしく飲み頃。
まろやかに、ビロードのようにこなれたタンニン。
チョコやシナモン、煙草など、複雑かつエレガントなアロマ
オークが綺麗に溶け込んでいる。
でも、ボルドーの有名シャトーのワインより親しみやすく
素直に「ああ、美味しい」と言える。

アレキサンダーヴァレーとは
アメリカ西海岸、カリフォルニアの銘醸地、ソノマのAVA。
ワイン産地の気候区分では、
フランスのボルドーや、イタリアのピエモンテと同じ地帯に属するという。
「ミスター・カベルネ」と称されるオーナーは元ビジネスマンで
人生をカベルネソーヴィニヨンに捧げるべく
1972年以降、ワイナリーをナパに興したそう。

実はこの日、ちょっとした二日酔い(笑)で
ほとんどアルコールを受け付けなかったのだが
これは、すーっと入っていくのだから不思議。

そして、なんだか懐かしいなあと感じたのは
「シルバーオーク」の代名詞
厳選のアメリカンオークを使用しているから、だ・・・

「カリフォルニアのカベルネも、10年経つと良いね。」
と、店主。
きっとこのワインも若い時には、かなり堅かったのだろう。

我が記憶に、また一つ貴重な味わいが刻まれた。
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# by irdecopas | 2009-07-06 12:32 | ワイン・シェリー Vinos

La rioja vieja

やっぱり、大好き。

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Monte Real Reserva 1978
Bodegas Riojanas

昨年12月末、自分へのご褒美に開けたリオハ古酒。
イキイキとした赤い果実のアロマと
しっかりと感じる酸味、そして心地の良い熟成感。
これが、30年以上も経ったワインなの?!と
ブルゴーニュ好きの人達が皆、舌を巻いた。

そして、6ヶ月後の今週月曜日
偶然、全く同じワインを飲む機会に恵まれた。

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相も変わらず、
人生の酸いも甘いも知り尽くした、若々しい熟女(笑)

「ブルゴーニュの古酒でも、なかなかこの年代になると
ここまでのコンディションで飲めるものは少ないんだよね」
と、店主。

久しぶりに会っても、すっと自然に話が弾んで
傷ついていたら、何気なく慰めてくれて
落ち込んでいたら、さりげなく励ましてくれて
無条件に「ずっと大好きだよ」と
包み込んでくれる、旧友を思い出した。

Me encantan los vinos de La Rioja vieja!
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# by irdecopas | 2009-07-02 16:00 | ワイン・シェリー Vinos

お魚料理 Pescados

先週火曜日、お疲れモードで向かったルナジェナ。
いつものように、二人の笑顔でお出迎え。

ポテトサラダ ロシア風
Ensalada rusa
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お店や家庭によって、色々な味付けがあるけれど
ここのは、優しい。
黒オリーブがきいていて、ワインに合う。

ガスパチョ
Gazpacho
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夏の食欲のない時に、ピッタリ。
ごくごく、あっという間に頂く。
野菜とにんにくの風味で、カラダにすっと、入っていく。

アイナメのレタス包み
Pescado embuelto en hoja de lechuga
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新しいメニュー!
ベシャメルソースを敷いて、レタスの中には
お魚と、クリームチーズ。
さかなのうま味とチーズの酸味&塩味が包まれて
その上に、ベシャメルがふんわりと。
なかなか、良いじゃない?
ルエダの白、バナナのようなアロマの
ベルデホと一緒に頂く。

「やっぱり気になるな〜」
結局、食欲がどんどん出てしまい、メインも頂くことに。

カジキマグロのソテー

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とってもスペインらしい、一皿。
トマトの酸味とオリーブ、にんにくとアサリの出汁のソースが
お魚の風味とぴったりと合う!バッチリの味加減だ。
ああ、これはシェリーですな・・・
アモンティリャードでキュッとシメ!!

の、はずが・・・

結局、こんこんと夜が更けるまで
シェリー三昧の休日夜。

平山夫妻、いつも有り難う!!!
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# by irdecopas | 2009-06-29 12:55 | ルナ ジェナ La Luna Llena

奮起

東京は、梅雨の中、突然の夏日。

新鮮なズッキーニとナスを頂いたので
夏野菜の煮込みを作ろうと思い、今朝調理スタート。
でも、気が付いたら、数種類スパイスを入れていて
出来上がったら、カレーになっていた。

一昨日も、お店の鶏とレンズ豆スパイシー煮込みを元に
カレー、作ったばかりなのに。

最近、こんなことが多い。

「一杯だけ」と思って飲み始めたのに
4、5杯になってしまったり(笑)

堂々巡り。
どうも、溜め息が多い毎日。

でも、昨晩職場で突然背中を"ドン"と押された。

「こんなに一杯色々ワイン開けていて、ソムリエ受けろよ!
 とらなかったら、ただじゃおかないぞ。」

約二年の看病生活。
やっと働き続けながら、昨年ソムリエの受験資格を得られたが
それどころではなかった。
タイトルは、ワインエキスパート&ベネンシアドールのまま、
接客業6年目。

母を亡くして5ヶ月が経過、それまでの苦悩から開放されつつ
プレッシャーのかかることからは、
しばらく遠ざかりたかったのに。

でも、そんなに日常生活甘くないし。

店主の脅しのような励ましに
生来の負けん気が、頭をもたげて来た。

でも、誰のためでもない、自分のため。

ちょうど、先日JSAから40周年記念で
今年度の分厚い教本が進呈され、自宅に届いたばかり。
まるで、「試験受けてネ」と言わんばかりだ。
体の良い、宣伝活動にも便乗・・・

ともすると、くじけそうなモロい意欲と
アルコール漬けで壊死寸前の脳細胞が、
どこまで、復活なるか?

おかげさまで、抜栓したワインの本数と
飲んだワインの本数は、着々と増えている。
接客したお客様の場数も、しかりだ。

本番の10月に向けて、舌と実技と頭の訓練しなくては。

生命の危険を感じる(笑)

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(昨晩のマカナイ/ とろろ昆布うどん)
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# by irdecopas | 2009-06-26 12:00 | 東京生活 mi vida Tokio

Paté con Amontillado

誰が何といおうと、最強の組み合わせ。
『パテとアモンティリャード』

お休みの夜、桜新町に出来た新しい広島風お好み焼き屋で
たらふく食べて "しまった" 後(笑)
そのまま、世田谷通りまで自転車を飛ばした。
我が癒しスポット ラ・ルナ・ジェナ。

二人の顔を見ると、何だかホッとする。
「お腹一杯だと思うけど」

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牛肉、鶏胸肉とレバーのパテを少し切ってくれた。
こういう、お肉やモツのしっかりした味わいに
寄り添うようにピタッと来るのが、酸化熟成系シェリー。
しかも、アモンティリャードは
フィノのキレ味も持ち合わせているので
肉の脂でもってりとした口の中を、スッキリとさせてくれる。

ペドロヒメネスや、ドライフルーツが効いたパテなら
少し甘口のミディアムや、オロロソが良さそうだけれど
このパテの味は、お肉類中心なので。

白でも、赤でも他に合うものはあれど
やっぱり、シェリーだ。

あ!
しがらきのメニュー、牛モツのトマト煮にも
絶対、アモンティリャード!!!

お薦めです。
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# by irdecopas | 2009-06-09 21:00 | ルナ ジェナ La Luna Llena

つれづれなるままに

今日で、しがらき生活は六ヶ月が経過。

ワインをお食事と共に、ふつうに召し上がる生活が
定着しているお客様が多いなあ、というのが、実感。

お店に入られたら、気分良く楽しく。
そして、元気になって、お帰りになれるように。
そんなことを、意識しつつ
深夜労働の、日々。

我がワイン生活は、如何に。
最近飲んでいるのは、シャンパーニュ、ブルゴーニュ
アルザス、たまにローヌ・・・南仏、等々
求めるもののほとんどが、フランスワイン。

半年前とは、随分変わってしまった。

スペインは大好きなのだけれど、
濃い目のインパクトの強いワインに
身体が、耐えられない・・・

シェリーや、熟成したリオハ、そして
アルバリーニョは、大丈夫なのだけれど・・・

以前の、スペインどっぷり生活からは
想像出来ない自体に。

お菓子も、お客様向けに焼いている。
結構好評で、今日も、チーズケーキを作った。
我ながら、よく出来たと思う。

だけれど、今の生活には、何かが足りない。
勉強しなくては、新しいことを始めたいなと思っても、
気持ちが、前に進まない。

正直、ぽっかりと、心に大きな穴があいたまま
毎日を、食べて寝て、書いて、働く生活でごまかしているような。

ジョギングも、天気が悪いのを良いことに
とんとご無沙汰・・・

何なんだ??
" passion " 情熱が、足りないのか?!
それとも、" corazon " 魂 か??

母の供養が足りない??

フランスへ行くべきか?

今日も、日暮らし。

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(バスク料理店 TXOKO のお魚料理)
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# by irdecopas | 2009-06-08 14:54 | 東京生活 mi vida Tokio

焼きチーズケーキ

最近のしがらきでのお題は、ベイクドチーズケーキ。

最初に焼いた二種類は、残念ながら店主のOKが出ず。
「味は良いのだけど、もっと甘酸っぱさが必要。
もっと、いろんなのを食べて、研究して。」
お客様に試食して頂き、色々とアドバイスを頂いた。

三個目はライムとヨーグルト、チョコを入れて
ちょっと個性的な味になった。
男性には受けが良かったが、自分の好みでは、なかった。

そして、四度目にして、やっと納得の行くものが!

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オレンジ果汁とオレンジピールを使って。
それに、オレンジキュラソーを入れて。
ヨーグルトも入っているので、爽やかでほんのり甘味のある酸味。
「これは、美味しいよ。」
待ちに待った、一言。

甘口の白ワインや、シェリーのモスカテルと
相性が良さそう!!!!!

早速今日から、おすすめしてみようっと。
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# by irdecopas | 2009-05-27 16:20 | しがらき Shigaraki

イカの墨煮 Calamares en su tinta

5月7日に、あっという間の開店一周年を迎えた
世田谷のスペイン料理、ラ・ルナ・ジェナ

ここの平山夫妻は、我が一週間店主の際
初日と千秋楽両方に来店してくれ、ずいぶんと助けられた。

お礼参りがてら(笑)オフの昨夜。
疲れもまだ少したまっていたので
カウンターに座り、ダラダラとお喋りしながら
ちょこちょこと、気の向いた料理を頂いた。

「食べてみて。」と最初に出された
豚肉入りエンパナーダ Empanada de cerdo
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ガリシア発祥の、スペイン風ミートパイなのだが
しっかりとお肉に塩味が効いて
持ち込んだ、レセルバのカバに、合う!
『ケーキ焼きの次は、これに挑戦するぞ』
密かに闘志を燃やしつつ、頂く。

「おっ、それ食べたい!」
他のお客様用に準備していた黒い物体を、すかさず注文。

小イカの墨煮 Calamares en su tinta
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ヤリイカと思われる、小ぶりのいかの胴体に
いかのゲソの他、色々詰め物が入っている。
(貴方が食べるまで内緒)
そして、このスミの味が何とも言えず、旨い!!!!!

こういう料理には、料理人の個性が出て
食べる方としては、とても楽しみなのだが
彼のそれは、後からじわーっとうま味を感じる。
滋養溢れる、という言葉がピッタリだ。

贅沢なことに、しがらき店主のフランス土産
チョコレートとスパイスを使った、印象的なピクルス様の瓶詰めを
少しずつ、一緒にパンと頂くと、
まるで、お漬け物&イカスミ飯を食べている錯覚に(笑)
とっても、懐かしい味わい。
ホーーーー 至福。

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コッテリした、バナナ様のアロマ漂うルエダの白と、合う。

もう、お腹が一杯なのだけれど
やっぱりここに来たら、シメにこれを。

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Lentejas レンズ豆の煮込み。
季節を考えて、ちょっとあっさり目に仕上がっている。
いつもの、ギンディージャ(青唐辛子)をかじりながら頂くと
何故だか、するするっと、完食!!!

スペインさながらの、musicaもたっぷり。
ここに来ると、癒されて
翌日からの活力が、沸き上がる。

Muchas gracias por todo!
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# by irdecopas | 2009-05-12 20:00 | ルナ ジェナ La Luna Llena

仲間 el compañero

素晴らしいワインとの出会いがまたあった。

ボスが帰って来て三日目。
彼の友人でもあり、インポーター、そして
ワインバーの店主でもあるT氏が
遅い時間に、お店を訪れてくれた。

ワインをこの上なく愛する彼ら。
アルザスの話に花が咲いたと思ったら、
「Tさんにお土産だから、一緒に飲もう!」と、開いたのが・・・

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ゲヴェルツトラミネール ヴァンダンジュ・タルディヴ 2002
マルタン シャッツェル

もちろん、ご相伴に預かって一口きくと
品の良い紅茶や、花、トロピカルフルーツ、スパイス
とろり、蜂蜜の香りと味わいが、口の中に一杯広がって
「あーーーーーー、美味しいっ!!」
全員が、口を揃えて叫んだ(笑)
ぎっしり、たっぷりと濃縮感のある果実味。
そして、豊かな酸が、この甘さをスッキリと感じさせてくれる
ギリギリのバランス。
アルコール度は13.5度もあり、結構高い。
収穫を遅らせて糖度を上げ、作られた極上の甘口。
でも、決して甘過ぎないのだ。

「もう他には何もいらないかも??」
そう思ったら、急に眠気に襲われて、撃沈(笑)

そして、その翌日には、古巣スペイン料理店で
数年間、一緒に働いた仲間が、
奥さんとしがらきを訪れてくれた。
その名も、Jordi ジョルディ

コテッコテのカタルーニャ人である彼も、
日本に住んでもう5年目。
すっかり、言葉も上手になって、馴染んでいる。
6月から、奥さんの地元である浦安で
スペイン料理店をプロデュース、
シェフで、一旗揚げるのだそうだ。

「ワイン、あなたの、オススメ飲みます!」

そんな彼に、注いだのも、アルザス、ゲヴェルツトラミネール。
昨日のとは違い、辛口だけれども
アロマティックな果実味と、キレの良い酸が
とても印象的だ。

「Alsacia, とても美味しい、もう一杯下さい!」
やっぱり、美味しいワインは国境を超えるよね。

そういえば、ジョルディの得意料理フォアグラの師匠は、
フランス人だって、言っていたよね。

新しいお店の、お祝いには
ゲヴェルツトラミネールに、しようかな。
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# by irdecopas | 2009-05-09 20:00 | しがらき Shigaraki