ないものねだり

スペインで飲んだ、ワインの旨さの虜になり
それ以降、片っ端から飲み漁った日々。
アリ地獄に嵌るが如く、仕事にもしてしまい
今に至る・・・

最近はどうしても店に居る時間が長く
客として、ゆっくりと味わって飲む機会が減った。
だから、飲みたくなるのだ。
それも、西班牙以外のものを。

そんな時に訪れる近所の隠れ家で、
今月は素晴らしい出会いがあった。

e0018374_12152219.jpg

ブルゴーニュで中田さんという日本人が造る
ル・ドュモンのシャンベルタン。

16年経っているとは思えない、豊かでフレッシュな酸。
とれたての "赤かぶ" を食べているような。
相当に酔い酔いで頂いたのだが、その香りたるや
脳裏に刻まれたまま、離れない。

後日、ブルゴーニュ白2種をご相伴に預かる。

e0018374_12183729.jpg

同じく中田さんの、ムルソー2000年。

"薄化粧の、和服の似合う色白美人"
例えば、香水じゃなくて、おしろいの匂い漂うような。
最後には、水飴を練りに練った後のクリーミーで、懐かしい味。
以前観た「眉山」って映画の
清廉な浴衣姿の松嶋菜々子を思い浮かべた。
(オヤジくさっ)

e0018374_12234529.jpg

シャサーニュ・モンラッシェ2001年 ピエール・アンドレ

文句の付け様がない "西洋的正統派美人"!!
芳しく上品な香水を身に纏った貴婦人。
とろけそうな上質のハチミツ&バター。
ボディラインが美しいドレス姿の
エマニュエル・べアールか・・・(汗)

同じブルゴーニュのシャルドネでも、かくも違うのが面白い。
両者とも、グラスの中で最後の一滴まで
素晴らしい個性を発揮してくれた。

そして、その余韻を引きずりながら
再度訪れた先週の土曜。

常連Sさんの誕生日に、オーナーからの振る舞い酒が
何と。

e0018374_12571048.jpg

テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ 1988

「熟成したシャンパンの美味しさなんて、よう分からん」
なーんて、ちょっと前までほざいていた自分。
まさか、このボトルの前でひれ伏すことになるとは・・・・・
羞恥心とはまさに、このこと。

泡は細くて弱いけれど、ちゃんと立っていた。
「焼きリンゴだね〜」と周囲の面々から溜め息。
ちょ、ちょ、ちょっと待って。
ブラン・ド・ブラン(シャルドネのみ)なのに
何でビターチョコレート?!
樽もかかっているのだろうが
すわ!? これも、もしかしてメイラード反応由来??

偉大なワインには、凡人のちっぽけな既成概念を
一瞬にしてガラガラと打ち砕いて余る力があるのだと
グラスを前に、背筋を正した。

唯一無二。
[PR]
by irdecopas | 2008-07-27 00:30 | ワイン・シェリー Vinos
<< Verduras saltea... Fuimos a Osaka 2 >>